ポルトガルに滞在して25日目になります。
今日は、ポルトガルの南東部、アレンテージョ地方にありますエヴォラという町に行ってみることにしました。1986年に「エヴォラ歴史地区」としてユネスコの世界遺産に登録された古い歴史のある場所で、リスボンから東に約130kmのところにあります。
早朝、ホテルを出て、Restauradores駅から地下鉄に乗り、Jardim Zoologico駅（リスボン動物園）で降りて、地下鉄の駅を上がって地上に出たところにありますセッテ・リオス長距離バスターミナルに行きました。おととい、聖母マリアの聖地ファティマに行くときもこのバスターミナルから長距離バスに乗りましたので、今日はスムーズにチケットを買うことができました。
高速バスのチケットです。乗車の際、運転手さんが下の点線の部分を手でちぎります。
グーグルマップで行き先をチェック。
リスボンから1時間50分くらいでエヴォラのバスターミナルに到着しました。そしてそこからタクシーに乗ってエヴォラ大聖堂に行きました。エヴォラ大聖堂は1584年に天正遣欧少年使節団が訪れたという日本と非常に深いご縁のある場所です。
こちらのブログ「ポルトガル滞在13日目」の中で次のようなことを書きました：
1582年2月、九州のキリシタン大名である大友宗麟、大村純忠、有馬晴信らの代理人として、伊東マンショ、千々石ミゲル、中浦ジュリアン、原マルティノの4人の少年たちが、天正遣欧少年使節団という名称でローマに派遣されました。4人の少年たちは、長崎の港を出発したあと、2年という長い歳月をかけて海を渡り、リスボンの港に到着しました。そして少年たちが1ヶ月ほど滞在した場所がサン・ロケ教会です。少年たちの当時の年齢は13歳から14歳だったということで、中学1年から2年生の男の子が船に乗って長崎とリスボンを往復するというのは本当にすごいことだなと思います。
この4人の少年たちは、1584年9月8日にエヴォラの町を訪れ、大司教の歓待を受け、この地に8日間滞在しました。そして、滞在中、4人は、エヴォラ大聖堂で祈りをささげ、大聖堂に設置されているパイプオルガンの演奏を聴いたということです。エヴォラ大聖堂には、そのときのパイプオルガンが現存しています。
エヴォラ大聖堂のファサード（正面）です。
なぜか、宙に浮いているように設置されているパイプオルガン。
1317年から1340年のあいだに建てられたというエヴォラ大聖堂の回廊を一周してみました。花崗岩で造られていることで、全体の印象を重圧感のあるものにしています。
オレンジの木に実がなっていました。
回廊から螺旋階段を使って上の階に上がると、大聖堂と周囲の光景を眺めることができます。
塔の先端で太陽を捕まえることができました。
エヴォラ大聖堂をひと通り拝観したあと、聖堂の外に出ました。そして、少し歩いてみると、驚くものがありました。それはディアナ神殿です。 ２〜３世紀にローマ人によって建造された月の女神ディアナを祀るための神殿で、14本のコリント式の石柱が残されています。イベリア半島に残るローマ遺跡の中では比較的保存状態がよいものらしいです。波動的なものかとても気持ちのよい場所でしたので、長い時間この場所にいました。
ディアナ神殿のすぐ隣には、15世紀に建築されたロイオス教会がありました。教会と回廊にはゴシック様式が採用され、内壁はアズレージョと呼ばれるタイルワークで装飾されています。そして何と、床下には、たくさんの骸骨が収納されている穴や、深い井戸がありました。
歴史的建造物をひと通り見たあと、お土産屋さんがたくさん並ぶ通りを歩きました。
このあと、エヴォラのバスターミナルを17時30分に出発する長距離バスでリスボンに戻りました。
去年スペインに行ったときは、郊外でオリーブの木をたくさん見かけましたが、ポルトガルの郊外には、コルクの木がたくさん植えられているのに驚きました。これは日本では見られない風景です。
